セキモリ達の攻防 -タビと道づれ4巻

タビと道づれ 4 (4) (BLADE COMICS)

■5年

3巻を読んでいてずっと感じていた違和感の正体は、認識の違いでした。
この街は2001年で止まっている…。タビは、2006年の世界からやってきた。
そのとんでもなく長い時差。

タビと道づれ4巻

最初に一同がたどり着いた結論。
しかし、それだと説明できない事が多いわけです。
だから、逆に考えるんだ

『同じ一日を繰り返すこの街にタビが5年後の未来からやって来た。』

こちらの方がしっくりくるのですよね。
同じ日が繰り返していると実感しているセキモリ達が、5年も経っているとは思っていないし、
タビの願いの影響なのかもしれません。
タビの願い…『航ちゃん会いたい』。これが全ての始まりだったのかもしれません。
タビの願いを叶える為には

この街は5年前でなくてはならなかった

そういうことなのかもしれません。
「5年前」というのは勿論未来のタビの視点からです。
5年前ではなくてはならなかった…ということはつまり、
タビの時間軸では航ちゃんは会える事が出来ない人ということなのでしょうか。
一番簡単にたどり着き且つ最悪の予測は「死」。この街の5年後に航ちゃんは既に…。
しかし1日がループしているということは、タビの願いとは関係ない感じがします。
この現象は他のセキモリによる願いの可能性が高いとここでは思いました。

■ニシムラさん

1日がループするこの街の住民はその事に気づかない。
その事に気づいているのは、自分達の願いを叶えるセキモリ達とユキタ、ニシムラさんだけ。
街から出ようとしたユキタ。街に入ろうとしたタビは何か特別だとしても、
ニシムラさんはただの警官だ。もともとこの街に住んでいて特に街を出入りしたというわけではい。
そう…つまり、ニシムラさんはセキモリだった。ただそれだけのことなのです。
そして彼の願いこそ1日をループさせている元凶なのかもしれないのです。
彼の願いを言い換えれば「明日が来ないで今日という日を永久に保存する」こと。
ニシムラさんが高校生の時にたまたまいじめから救った少女。
そして…

タビと道づれ4巻

これからもずっと見守っていく少女。
恋をしていた少女の横顔に心を討たれたニシムラさん。
少女の恋の相手は彼ではなかった。だけど彼は少女のその横顔がたまらなく好きだった。
ただ見守っている少女…ツキコが遠くの存在になってしまうのが怖い。
だから今日という1日で時間をせき止めたのです。
こんな些細な願いでもニシムラさんにとっては何よりにも変えがたいものだったのでしょう。
なんとも切ないですねぇ。

■ツキコ

最後の最後でツキコがセキモリと判明。
しかし、今の今まで何故それを隠していたのか!?
セキモリであるニシムラさんにもバレないように装って行動していたということになりますが、
クロネがいないうちにタビだけにこの事を打ち明ける真意は…
やはり航ちゃんことコウイチに深く関わっているとみて間違いないでしょうね。

現状を打破したいタビ・ユキタに対して、そうはさせないとするニシムラさん。
この辺の攻防も始まるのでしょうか。またまた次の巻が待ち遠しいです!

画像(C) たなかのか / マッグガーデン

タビと道づれ 4 (4) (BLADE COMICS)
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