LITさん主催のオタク漫画紹介録、第五回なんですが、
出されたテーマは『ヨイコノミライ』。ヨイコノミライをレビューするのって難しいですよね…。
というかこれは、とりあえず1巻読めっていう漫画で、
そこで決着が付くような気がするようなしないような…まあでもちょっとがんばってみます。
この物語は、ある高校の漫研を一人の少女が引っ掻き回すというとんでもない内容なのですが、
その漫研のメンバー全員(いや、一応「ほぼ」全員といっておきます)が痛いオタクなんです。
げんしけんも真っ青の痛いオタクをかき集めた様な漫研なんですよ。
オタクをよく知らない人が読めば、オタクへの偏見がますます増長してしまう恐れがあるため
オタクではない人にはお勧めできない漫画ではあります。
だからやはり、オタクに読んでもらいたいんですよね。
きづき先生、サトウ先生はどう思っているかは分かりませんが…。
きづき先生の漫画といえばそれはもうエグい内容とでもいいましょうか…
とにかく、人間の心の闇を引きずり出してくるような展開なんですよねぇ。
だがそれがいい!それがきづき先生の味なわけで、私はハマった分けです。
きづき先生の漫画を読んだ事ない人は一度何か買ってみるのをお勧めしまう。
結構衝撃を受けると思いますよ。『モンスール』なんてどうですかね。
それではどんな風に痛いのかを紹介していきましょう。
同じオタクとして目を背けたくなるような人も…。
『天原強』…彼は自称評論家。自分の感想が唯一絶対の真実だと思っており、
それを他人に押し付ける。他人の意見に耳を傾ることはなく、
「辛口という名の評論」はただの暴力以外の何者でもありませんでした。
いますよね…自分の意見が絶対だと思って譲らない人。
そういう人といくら話をしたところで時間の無駄です。
そんな彼がアニメの感想を掲示板に書き込みに行くのですが、
既存の意見と自分の意見が全く違う事に怒り孤軍奮闘で書き込みを続ける天原。
どんなに少数派に周ろうと自分の意見が絶対な彼にとって引く事はないわけです。
荒らし扱いにされアク禁を受け、頭に血が上って漫画喫茶に駆け込み書き込みを続ける天原…
いくらなんでもこれは酷い。自分が選ばれた人間だと思い込み、それに反する者は
「何も分かっていない馬鹿」と罵るんですよ。
有栖川萌絵…かの子の親友。かなり太っているにもかかわらずゴスロリの格好をする。
流石にこの外見は見ていて痛いです。というか街中でコスプレするなとあれほど(ry
デブといわれると頭に血が上り喧嘩腰になるみたいです。
平松かの子…バリバリの腐女子。普段はそこまで変というわけではないのですが、
妄想癖があり、自分に都合の悪い現実が迫ると妄想に逃げたり自分にとって都合のいい解釈を
したりもする。また友人は自分より劣っていないと気がすまない性格みたいです。
大門夕子…声優気取りのナルシスト。自分はアイドルのつもりでいるらしい。
桂坂詩織…生きる意味を夕子を守るというエゴで見い出している。リストカット常習者でもある。
内田直…なんのとりえもない地味で冴えない少年。ただ彼の裏の一面は…。
そして主人公であり部長の『井之上広海』。
普通のぬるいオタクの集合場所だった漫研が、変貌する事になるのは『青木杏』という少女に
そそのかされて部誌を発行する試みを始めたことでした。
本来ならば、ただのオタクの溜まり場であったはずの漫研。
そのメンバー達の痛いオタクの一面が顕著になるのは杏が彼らを潰しにかかるからです。
なぜそんな事をするのか…と思われるかも知れませんが、杏は実は相当漫画が描けるのです。
漫研のメンバー(杏曰く「ゴミみたいな…ただの消費者」)が漫画を描こうとする姿があまりにも
滑稽でバカバカしく思えるのでそれをみて楽しむという黒い趣味を持っているのです。
彼女は漫研のメンバーの1人1人に接近し、彼らをそそのかしその気にさせていく。
待っている先が絶望かもしれないのに彼等はまんまとハマっていくわけです。
しかし、杏も部員達…とくに広海と接する事で少なからず人と接する事の衝撃を受けるわけです。
そんな彼らがたどり着く先は…
【 面:4 オタ:5 パロ:2 共:3 痛:5 萌:2 燃:1 】
画像(C) きずきあきら / 小学館
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