ヤングキングという雑誌は買っていないのですが、単行本をちょくちょく買います。
買ったもの全てというわけではありませんが、素晴らしい漫画が多くて惹かれます。
今回紹介する、この『夢のアトサキ』は1巻完結なんですが、大学のとあるサークルの
何気ないけど大切な時間を過ごす彼らがとても生き生きとしています。
サークルといっても特定の活動をしているわけではないらしく、
麻雀を打ったり、雑談をしたり、本を読むだけのものなのです。
しかしこの大学生ならでわのゆるさかげんの集まりというのがまたいいのです。
要は遊び仲間のたまり場なんですが、注目されるのはやっぱり恋路の事で、
全員それぞれの恋の道を突き進んでいくわけです。
遠距離恋愛をしている主人公の『乙部也寸志』。
彼は、昔から絵を描くのが好きでイラストレーターを目指していました。
しかし、美大に落ちてしまってからは絵を描こうとしませんでした。
それは自分自身の絵が否定された事への不満…そして自信の喪失だったのでしょう。
とあるきっかけで、也寸志がファンである有名イラストレーターの仕事場に行く事になるのですが
先生の生のイラストを見て…
「ちくしょうーまいるなー」
「やっぱりクるわ」
也寸の心の底から出てくるのは、感嘆だけではありません。
「自分も同じように描きたい」「うまいのが悔しい」きっとそういった感情だったのでしょう。
久しく絵を描いていなかった彼にとって先生の絵は彼の闘争心に火を付けました。
こういう感情ってよくわかります。
私の本職はweb関係なのですが、個人サイトで凄いツールとかFlashがあったりすると、
自分も何か作りたい衝動に駆られるんですよねぇ。
箕島省吾…『何でもソツなくこなして平均以上の成果、
加えて人並み以上のルックスで異性に不自由しない。』
そんな彼は、二股をしていました。別に今の彼女が不満とかではないらしく
「和食ばっか食べてると洋食食べたくなるでしょ?それにも飽きたら中華とか…」
これは酷い…。
確かに気持ちは分からんでもないですが、何も食べれない男がいるってーの!
そんな彼でしたが天罰だったのでしょうか、二股はバレるわ、麻雀は負けるわ、
新車はぶつけられるわ…挙句の果てにバイクに跳ねられて入院してしまいます。
これぞ因果応報!
見た目は子供、立場は先輩、性別は女。
サークルのマスコット的存在である、都緒里。
初めて見る人は、皆彼女のことを「中学生」と思うくらい童顔で背が小さい彼女。
色恋沙汰の話は結構するくせに、自分自身はあまり恋愛しようとは思ってはいないみたいで、
また誰に好かれているかというのも自分の事になると鈍感なのです。
この容姿にそれはそれは…。
身内によると『昔から男にはナチュラルキラーだからねェ』らしい。
1話の最初で、也寸志の事を鈍感といった彼女ですが、一番の鈍感はきっと彼女なのでしょう。
画像(C) やまむらはじめ / 少年画報社
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