第118話 門【もん】
弥子とX…
どちらがどちらか分からずネウロは防戦一方になっていた。
人質(弥子)には攻撃ができない。
でも、その人質が攻撃してくる…。
これは優秀な防御方法であるとともに、優秀な攻撃方法なのだ。
そこでネウロが取った策は…
同じ姿形の2人を髪飾りが「両方ある方」と「片方しかない方」に分別をした。
どちらかがXで、どちらかが弥子。
これを見破って見せるとネウロは自信満々だ。
「『謎』とは言えん、ただの化かし合いだが…X、貴様の作ったどの『謎』よりも面白いぞ。」
と、この戦いを楽しむ余裕すらあるネウロ。
Xは、見破ることなど到底不可能と更に攻撃を激しくしネウロに迫る。
だが攻撃を紙一重でかわしつつ、ネウロは確信する。
ネウロ「髪飾りの両方ある方 貴様がXだな」
理由は、ネウロにしか分からないという弥子独特のクセだという。
Xは物怖じする様子もなく更にネウロに迫ってくる。
だが、ついにネウロが反撃の一撃を入れるときが来た!!
ネウロ「髪飾り『片方』 貴様がXだな」
Xと断定したネウロは、魔界777ッ能力『花と悪夢!!(インビルベンダー)』でXを撃破する。
何故ネウロはXを見抜けたのか!?
そして最初に宣言したのと逆の方を攻撃したのか!?
その答えはこうである。
最初に狙いを付ける方はどちらでもよかった。
そこでまずネウロは「両方」に狙いを付けた。(以下「両方」と「片方」で分類します。)
重要なのはここで、どちらに狙いを定めたかと相手に宣言することだ。
もし、狙いを付けた方がXなら髪飾りを取り替えると確信していた。
髪飾りを入れ替えられてしまえば、結局どちらかかわからなくなってしまう。
そこでネウロは、「片方」の髪飾りにこっそり傷を付けておいたのだ。
ここで2パターンあると思われるので両方を見てみます。
「両方」がXの場合→自分が「片方」に入れ替わる為、髪飾りを「片方」に1つ付け直す。
→だが、最初の「片方」の髪飾りには傷がついているはずなので、
「片方」に傷がついていなければ入れ替わった証拠→ネウロは「片方」を攻撃すればよい
「片方」がXの場合→そのまま何もしなければネウロが「両方」を攻撃すると
思っているのでなにもしない。
→「片方」は相変わらず傷がついた髪飾りを付けている
→宣言どおり攻撃されてもかまわない証拠→ネウロは「片方」を攻撃すればよい
よってネウロはどちらにしろ、
「片方」を攻撃すればよいという結論に達することができるというわけだ。
そして、ネウロは昔なつかしながらある問題を思い出す。
どちらかが魔界の門でどちからが地上の門。
それぞれの前に立つ門番はどちらかが嘘しか、どちらかが本当しかしゃべらない。
1回だけ質問が許される。
どちらの門番にどんな質問をしたら地上に帰れるか?
というものである。
なるほど…今回ネウロがXを暴くのに使ったトリックと似ていますねぇ。
どちらかが本当(X)でどちらかが嘘(弥子)でも、狙う方は一緒になるという論理。
この問題の回答は来週やると思われますが、一足先に解いてしまいましょう(・∀・)
では、せっかくなので2つの回答を出したいと思います。
(右の門番に)
「あなたは、『右が地上に通じる道か』と聞かれれば『はい』と答えますか」
と、質問し『はい』ならそのまま直進し、『いいえ』なら左の門へ進めばいい。
以下検証。
[右が地上で左が魔界だった場合]且つ[右の門番が正直者だった場合]
右の門番は正直者なので、『はい』と答える。
[右が地上で左が魔界だった場合]且つ[右の門番が嘘つきだった場合]
「右が地上に通じる道か」と聞かれれば『いいえ』と答えるので、
「あなたは、『右が地上に通じる道か』と聞かれれば『はい』と答えますか」
の問いには『はい』と答える。
[左が地上で右が魔界だった場合]且つ[右の門番が正直者だった場合]
右の門番は正直者なので、『いいえ』と答える。
[左が地上で右が魔界だった場合]且つ[右の門番が嘘つきだった場合]
「右が地上に通じる道か」と聞かれれば『はい』と答えるので、
「あなたは、『右が地上に通じる道か』と聞かれれば『はい』と答えますか」
の問いには『いいえ』と答える。
もう一つの回答
(右の門番に)
「地上に続く道に立っている門番は正直者ですか」
と、質問し『はい』ならそのまま直進し、『いいえ』なら左の門へ進めばいい。
こちらはお互いがお互いを認識していないと聞けない質問なのでやや微妙です。
以下検証。
[右が地上で左が魔界だった場合]且つ[右の門番が正直者だった場合]
右の門番は正直者なので『はい』と答える。
[右が地上で左が魔界だった場合]且つ[右の門番が嘘つきだった場合]
自分は正直者ではないが嘘をついて『はい』と答える。
[左が地上で右が魔界だった場合]且つ[右の門番が正直者だった場合]
嘘つきが立っているので『いいえ』と答える。
[左が地上で右が魔界だった場合]且つ[右の門番が嘘つきだった場合]
真実は『はい』なので、嘘をついて『いいえ』と答える。
分かりにくくてスイマセン(´・ω・`)
それではまた来週〜☆
画像(C)松井優征/週刊少年ジャンプ
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